ヨットはその原動力がペダルやパドル、またはエンジンのようなダイレクトなものではありません
風をセールに受けて走っていくという、どちらかといえば間接的な動力です
ダイレクトと言えないこともありませんが、風は目に見えず、セールを介してそのパワーがヨットに伝わりますので、その動力は間接的で、多少抽象的に感じられます
動力そのものが、ある程度の抽象性を持って感じられるということは、そのイメージを描ける範囲が大きく、ひとりひとりが自分だけのイメージを描きやすいように思えます
たとえばパドルが動力だとすると、どのくらい力を入れればどのくらいの効果があるのか、その具体的なダイレクトさで、イメージを描く隙が無いほど正確に捉えることができます
間接的で抽象性を伴ったヨットの操作では、抽象的な分だけイメージは膨らみ、多様化します
こ、こ、こいつはじゃじゃ馬だぁ!(レーザー初めて。強風に当たってしまった方)
ティラーは手綱ですね(乗馬クラブの方)
マンタに乗ってるみたい(ウインドサーフィン達人の女の子 オープンスキフに乗って)
みなさんやっぱり自らの意志で動く動物に乗ってるイメージです
お一人だけ魔法の絨毯と言った方がいました(レーザー初めて スループ艇達人)
さすがです、セイリング達人でないと抱けないイメージのように思えます
こいつはわがままでねぇ、このコはすぐにむずがって…、しょうがないヤツですよ、わはは…etc
みなさん、うれしそうにおっしゃいます
まるでヨットに人格(船格?)があるような…
また、人格としてとらえるのではなく、道具として磨き上げていく方もいらっしゃいます
小数点のミリ単位でチューニング
操作の道具(ロープやティラー)はもちろん、艇体やセール、そしてスパー類の形や素材まで研究する方も
自分の感覚を表現するのに必要だと思われる具体的なイメージを描かれているのでしょう
そして出会ったひとつひとつの風と波
ヨットに乗っていないときでも、海でなくとも、風を感じると、この風でのセイリングのイメージが細部まで鮮明に思い描けます
おっ、強い、西だな!
後風になった途端のパワフルセイリング、センターボードケースからの大噴水、前の波の背中にバウが突っ込んでいく姿…etc
穏やかな南風…ポートタッククローズホールド、波は正面近くでも波の合間のプレーニング、ティラーの心地よい抵抗感、ヨットが喜んで走ってる…いいなぁ…
風と波だけでなく、その時の地形や景色も浮かんできます
どのイメージにも限界はありません
思い付くままいくらでも深めてください
自由度を広げるのは自分自身
感じたままにイメージを縦横無尽に遊ばせる
ヨットってそういう乗り物なんです
手軽とは言えないヨットですが、おちつけて、快適で、自由を満喫できて、イメージを思いっきり遊ばせられるンです。
たかがヨット、されど… 乗ればわかってしまいます
ビー・ウインズ・セイリングクラブ
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